去る10月13日に東京・WALL&WALLで『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』が開催された。このイベントは日韓交流そのものをカルチャーにまで引き上げることを目的にしたクリエイティブチーム・NENEHIHIが企画したもの。韓国からはシンガー・Jiselle、日本からはDaokoをそれぞれ招聘した。K-MUSICではJiselleとDaokoの対談を企画。イベントの意義やそれぞれのライブの感想などについて話してもらった。

【ライブダイジェスト】BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI|Jiselle×Daoko 初共演

自分だけの音色を持っているDaokoさんとの競演が楽しみだった

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーー『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』で競演された感想を教えてください。

Daoko 実はあの日、かなりプレッシャーを感じていたんです。Jiselleさんって実際にお会いすると写真や映像よりも一層可愛らしくて。リハを拝見させてもらったら歌もすごくお上手だし。

Jiselle いえいえいえいえ……。

Daoko あと日本語でフランクに話しかけてくださったからかなり助かりました(笑)。

Jiselle Daokoさんにはすごくオーラがありましたよ!

Daoko それは単に私の人見知りが発動してただけだと思います(笑)。

Jiselle (笑)。でも私も日本では1回しかライブをしたことがなかったので、最初にお話しをいただいた時はすごく緊張していたんですよ。でもDaokoさんと一緒にやれるなら楽しいかもと思えて。

Daoko そんな。なんて嬉しいお言葉。

Jiselle 日本の大学に留学していた時、よくDaokoさんのアルバムを聴いてました。だからイベント当日は芸能人に会う前、みたいな気持ちでした(笑)。

Daoko 対バンが決まって音源をひと通り聴かせていただきました。繰り返しになっちゃうけどJiselleさんは歌がうますぎて。学校か何かで習ったんですか?

Jiselle いえ、独学です。事務所でトレーニングを受ける人もたくさんいますけど、私は自分だけのスタイルを探したくて。

Daoko そうなんだ! MCも日本語でお話しされてたから、ヴォーカルもちゃんと教育を受けてきたのかと思ってました。私が逆の立場だったら現地の言葉であんなにMCできないなって思ったんですよ。パフォーマンス全体からJiselleさんの真摯さとクオリティの高さを感じていました。

Jiselle 『THANK YOU BLUE』というアルバムを聴いた時、Daokoさんには自分だけの強力なスタイルと音色があると思いました。それこそが私が活動の中で一番重視していること。だから今回の競演もすごく楽しみだったんです。

Daoko 音色に関しては音楽が大好きなので昔からこだわってました。キャラクターに関してはどちらかと言うと無意識でしたね。自分の作品を作りながら徐々に形成されていったものだと思います。『THANK YOU BLUE』はようやく「“自分らしさ”を発見したかな?」って頃ですね。なんか懐かしいな(笑)。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーJiselleさんは音楽で個性を表現するためには何が必要だと思いますか?

Jiselle 音色とメロディーだと思います。自分らしさが強調できるようなメロディーを書くためにたくさん時間を使います。それってスタイルにも繋がってると思う。そのためには歌詞も大事。だから制作にはかなり時間がかかりますね。

音楽に対してアクティブな方たちが集まってくれた

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーお互いのライブを観た感想を教えてください。

Daoko 思ったのはパフォーマンスとMCのギャップがすごい。歌うと歌手のスイッチが入ってかっこいいんだけど、MCになるとものすごく可愛らしくなる。もうお客さんメロメロなんだろうなあって思ってました。

Jiselle (笑)。

Daoko あとやっぱり海外のアーティストが日本でライブする時、日本語でMCしてくれると嬉しい。リスペクトを感じました。

Jiselle 実は私、Daokoさんのライブを客席に行ってこっそり観てたんです。観客を没頭させるジャスチャーや仕草はすごく勉強になりました。同時にエナジーもすごかった。気持ちいいテンポの曲が多くて私も踊ってましたよ。

Daoko あ、うれしい。 

Jiselle 韓国でライブをするとお客さんは叫んだり、熱狂するような雰囲気になるんです。でも日本だとアーティストをリスペクトしてくれる雰囲気がある。ライブ文化の違いを感じましたね。すごく緊張してステージに立ったけど、お客さんの反応が良かったので最後は気持ち良く終えることができました。

Daoko 確かに日本と韓国だとお客さんの反応は違うかも。もう結構前なんですけど、韓国でライブをさせてもらったことがあって。韓国のお客さんは結構激しく踊ってくれて、私も楽しくなっちゃった記憶があります。これは自分自身にも言えるけど、やっぱ日本人ってシャイだと思うんです。心で楽しんでる人が結構多い。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーちなみに僕は心で楽しむ地蔵です。

Daoko (笑)。日本はそういう感じの方が少なくないと思う。でもこの前の『BRIDGE OF SOUND』に集まってくれた人たちはちょうど中間の雰囲気でした。踊り慣れてるというか。音楽に対してアクティブな方たちが集まってくれたイベントだったと思います。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーー『BRIDGE OF SOUND』は、日韓のアーティストやファンが繋がる場提供するというコンセプトで開催されました。実際に参加したお二人が感じたことを教えてください。

Daoko すごく良い企画だと思った。なので私を韓国に連れて行ってください(笑)。さっき話したのはもう10年くらい前のことなので。めちゃくちゃ行きたいんです。あとJiselleちゃんとおともだちになりたい。

Jiselle 私もです〜。

Daoko 『BRIDGE OF SOUND』の日は私が次のスケジュールがあったので、終わったあとゆっくりお話ししたり、ご飯食べたりできなかったんですよ……。そういうのがツーマンの醍醐味なのに。ほんとごめんなさい。

Jiselle いえいえ〜。私もまたすぐ日本に行きます(笑)。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーちなみに韓国に行きたいDaokoさんにJiselleさんがおすすめしたい場所はありますか?

Jiselle そうですね……。やはり美容ですね。最近スキンケアの技術がものすごく発達してるので、10年韓国にいらしてないんだったらかなり驚かれると思います(笑)。

Daoko ですよね! 最近友達がみんな韓国に行ってお肌がプルンプルンになって帰って来てるんですよ。

Jiselle パーソナルカラーのテストも流行ってますね。あとプリクラ。日本のものとはまた違う雰囲気なので楽しいと思います。逆にDaokoさんに日本のおすすめを教えてほしいです。

Daoko 美味しいご飯屋さんいっぱい知ってるので一緒に行きましょ。韓国もご飯美味しいから、日本食の美味しいとこをピックアップしときます。

Jiselle 日本食、めっちゃ好きです。……納豆以外は(笑)。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーこうやって『BRIDGE OF SOUND』が日韓のアーティストがいろいろ気軽に活動できるタッチポイントになったら面白いですよね。

Daoko 韓国といえばK-POPのイメージが強いけど、ミュージシャンたちもたくさんいるし、ライブになるとなかなか気軽に観る機会はまだまだ少ないもんね。

Jiselle 韓国だとヒップホップが人気があるんですが、私のようなR&Bはちょっと難しいと思われてるんですよね。そういう音楽が好きな人は一定数いるんだけど、マジョリティではないから、ポップな要素を意識的に混ぜたりはしてます。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

ーーJiselleさんの音楽は日本で受けそうな気がします。

Jiselle 『BRIDGE OF SOUND』の出演が何かのきっかけになったら嬉しいし、これからもっと日本で活動していきたいです。あと音楽というキーワードで違う文化圏の人たちが集まって熱狂する場所があるというのは素晴らしいことだと思います。

Daoko ツーマンも楽しいけど、日韓でのクラブイベント化もありだよね。改めて一回目に呼んでもらえて光栄です。あとJiselleちゃんとゆっくり話せたのも嬉しかった。

Jiselle 私もです! ここからいろいろ変わっていったら楽しそうですね。

  • JiselleとDaokoが感じた日韓のタッチポイント 『BRIDGE OF SOUND by NENEHIHI』対談

NENEHIHIとは

NENEHIHIは、「日韓交流を持続的な文化にする。」をMissionに掲げたクリエイティブチームです。日韓間の文化的ミスマッチングを解消し、両国の文化が互いにリスペクトされる持続的な交流のモデルを創り出すことを目的としています。日韓合同プロジェクトが文化の違いを越えてスムーズに進行し、文化的な架け橋としての役割を果たします。クリエイティブ分野での共同プロジェクトがさらに活性化し、日韓双方の文化交流がより深く根付く未来を目指します。

Instagram: https://www.instagram.com/_nenehihi_/
Twitter: https://x.com/_nenehihi_


 

Setlist

<Daoko>
1.御伽の街
2.MAD(ショートver)
3.spoopy
4.好×2+嘘×2
5.GAMEOVER
6.BLUE GLOW
7.ONNA
8.SLUMP
9.FTS
10.水星
11.天使がいたよ

<Jiselle>
1.Steamy Hot
2.19금 (Grown-up Talk)
3.Language
4.Therapy (feat. MRSHLL)
5.Bad Time (feat. NOA)
6.Like a Movie
7.Butterfly (feat. oceanfromtheblue)
8.받지마 (feat. Chancellor) (Missed call)
9.Enemy (feat. GEMINI)
10.Foot on the Gas
11.Way U Are
12.가사 (feat. THAMA) (GASA)
13.Ready 2 Go

Writers

  • 宮崎敬太

Photographers

  • Yuma Yamashita

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